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[&] 1000 books #5 - The Laws of Simplicity (John Maeda)

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「安藤日記の千冊紹介」5冊目は、
『シンプリシティの法則』ジョン前田

ユーザーインタフェースの考えや、流行として、
「Minimal」、「Minimalism」があるが、これは本来建築やアートの世界から来た考え。
デジタルデバイスやデジタルコンテンツ向けのシンプルな考え、思想としては、
「シンプリシティ」がとてもしっくりくる。

法則1:削減 シンプリシティの実現は考え抜かれた削減を通して
法則2:組織化 システムを構成する多くの要素を少なく見せる
法則3:時間 時間を節約することでシンプリシティを感じられる
法則4:学習 知識はすべてをシンプルにする
法則5:相違 シンプリシティとコンプレクシティはたがいを必要とする
法則6:コンテクスト 周辺にあるものは決して周辺的ではない
法則7:感情 感情は乏しいより豊かなほうがいい
法則8:信頼 シンプリシティを信じる、信じられる
法則9:失敗 決してシンプルにできない種類のものもある
法則10:1 明白なものを取り除き、有意義なものを加える

アウェイ:遠く引き離すだけで多いものが少なく見える
オープン:オープンにすればコンプレクシティはシンプルになる
パワー:使うものは少なく、得るものは多く

この本自身がシンプルで、わかりやすい例で説明されており、
どういうものが使いやすいのかだけでなく、
それがなぜ使いやすいのか、
どういう思想のもとで作られているから使いやすいのか、
とても明確に、そしてシンプルに明示した本です。
例えば、iPod のホイール操作がどういった考えで、
どう進化してきたのか、考察とともに、原理原則が理解できます。
こういった根源的で普遍的な本は少ないので、とても貴重な一冊。

TEDでの講演も素晴らしいです。
http://www.ted.com/talks/john_maeda_on_the_simple_life?language=ja

そして、本人のサイン入り!
現在は RISD を辞めて、ベンチャーキャピタル KPCB で活躍中とのこと。




[&] 1000 books #6 - Snow Crash (Neal Stephenson)

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「安藤日記の千冊紹介」6冊目は、
『スノウ・クラッシュ』ニール・スティーヴンスン

1992年のSF小説で、近未来のアメリカには、
ハードウェア用のマイクロコードを書くプログラマと、
ピザの配達人と、エンターテインメント産業しか残っていないというお話し。
「メタヴァース」と呼ばれるバーチャルな世界の描画とか、
ネット時代の社会構造とかをことこまかに描いている傑作。
調度この頃 Webブラウザ上で3DCGを表現する VRML が盛り上がりつつあって、
Snow Crash を読んでいないと、比喩やたとえ話しに着いて行けなかったりした。

それから12年経った今では、小説に描かれていた近未来が、2014年の現実が追い越していることもあるかもしれないけど、
VR/MR/SR といった仮想現実系に関係の有る人は、発想が広がるので、一度読んでおいても損は無いと思う。

なんで今、スノウ・クラッシュをとりあげたかというと、
Neal Stephenson が、巨額の投資を得ている Magic Leap という
謎の拡張現実を手がける企業に、Chief Futurist として加わったからだ。

Sci-Fi Author Neal Stephenson Joins Mystery Startup Magic Leap as ‘Chief Futurist’
http://www.wired.com/2014/12/neal-stephenson-magic-leap/

謎が多すぎる Magic Leap だが、600億円を超える資金を集めているということは、
すでにかなりのレベルのデモがプロトタイプ機で動いていているということを示唆している。

特許情報と、従業員名など公知の情報から、いろいろと予想されている。

655億円の巨額投資が動いてるのに内情一切不明。Magic Leap のARとは?
http://www.gizmodo.jp/2014/12/655magicleapar.html

はてさて、いったい何が出てくるのか?
Google Glass や Magic Leap みたいなものが世の中一般に広がるためには、
技術的なクオリティ云々や、キラーアプリがうんぬんよりも、
実は社会性や、思想、哲学的なことの方が重要で、
常に 10年くらい先の未来を思い描いている Neal Stephenson みたいな頭脳を
召還するのは、とても気が利いた人事だと思った。
今の技術で出来ることと、今はまだ出来ないけど、その先の目指すところが必要だと思うから。

2001年に出た文庫版の表紙も気に入っている。小説の世界観をとても鮮やかに表現してるから。




[&] 1000 books #7 - Origins of Form (Christopher Williams)

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「安藤日記の千冊紹介」7冊目は、
『かたちの理由:自然のもの、人工のもの。何がかたちを決め、変えるのか』Christopher Williams

1995年初版の本が、2013年に再版され、その再版本の日本語翻訳版。
自然のものから形を学び、人工物がなぜそのような形になっているのか理解できる。

第1章 形と物質
第2章 支柱と結び目―構造の要素
第3章 大きさ
第4章 形と機能
第5章 世代―過去からの影響
第6章 環境の影響による変化―環境の中での形
第7章 目的論―世界を統べる法則
第8章 偶然と非合理

モノを見ただけで華奢なものか、丈夫そうなのか、だいたいわかるのはなぜだろう。
誰がデザインしたのかわからないけれど、脈々と使われているモノの形がある。

自然の中から読み取った法則もある、
フィボナッチ数列、黄金比、対称、流線型、空間分割、最密充填。

道具を進化させ、長く生きながらえるためには何が標準化され、
何が変化していけば良いのか、様々な事象から最適解を読み取る本です。


[&] 1000 books #8 - GIONGO GITAIGO JISHO

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「安藤日記の千冊紹介」8冊目は、
『ぎおんごぎたいごじしょ 新装版』牧田智之

本のサイズも手頃で、装丁デザインもとても素敵な存在感のある、本棚映えのする本。

ユーザインタフェースまわりの仕事をしていると、
そこ、もっと「シュッと」動いて!とか、
もっとこう「スカッと」動かないかな〜とか、
オノマトペ (onomatopee) と呼ばれる擬声語、
擬態語、擬音語で表現しがちである。

一般的な言葉であれば、まだ良いのだが、
そのうちディレクション?が加熱してくると、
そこ「シュルっぴた」で動いてよ〜などと訳の分からない造語になったりもする。

擬態語、擬音語には微妙なニュアンスがあって、同じ言葉でも
生活してきた環境や世代によっても、少しづつ感じ方が異なる。
たぶん、アニメーションカーブやコマ割りなど数値的に表せるものもあるとは思うのだが、
なかなかそうもいかない。まずは、語彙を増やすところから。

今度僕に会って、妙にスカポコ変な言葉遣いをしていたら、擬音語擬態語の練習中だと思って見逃して欲しい。


[&] 1000 books #9 - Guillermo-del-Toro-Cabinet-Curiosities

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「安藤日記の千冊紹介」9冊目は、
『ギレルモ・デル・トロ創作ノート 驚異の部屋』

独特のおどろおどろしい世界観を描き出すデル・トロ監督の、創作ノートに解説をつけたもの。
帯には「パシフィック・リム」が描かれているが、これは最後に数ページ申し訳程度に追加されたものなので、そこにはあまり期待せずに、その他の魅力あるスケッチに酔いしれるのがおすすめの本。

洋書の方がハードカバーで装丁が良いですが、通常の画集とは大きく異なり、解説文の文量が極端に多かったり、メモもスペイン語が混じっていたりするので、コレクション用途で無いかぎり、日本語版がいいと思います。

とりあげられている映画は
『クロノス』
『パンズ・ラビリンス』
『ヘルボーイ』
など。

日頃から、常にアイデアや思いつきを書き留めていることが読み取れる。
本のタイトルにもあるように Cabinet Curiosities 秘密のお宝部屋を持っていて、
映画のセットで使われた小道具や模型を保管しているそう。
この本を見るたびに Codex Seraphinianus を思い出すのだが、
その話しはいずれまた...



[&] 1000 books #10 - Fika

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「安藤日記の千冊紹介」10冊目は、
『Fika』IKEAのスイーツレシピ本です。

Fikaとはスウェーデン語で、コーヒーブレイクの時間のこと。
この Fika は、基本はスイーツのレシピ本なのだが、
その材料の見せ方が、展開図的で、とてもいい感じ。
こんなにバターと砂糖を使っていたのか! とかが良くわかる。

ものすごい手間がかかるけど、こういう風に分解して見せるのは、
定番の手法でありながら、絶妙で瞬時に伝える手法だと思う。

残念ながら、一般の書店ではあつかっておらず、
日本の IKEA でももう品切れになってしまったようなので、
どこかで見かけたら入手が吉。定価は 799円。
http://www.ikea.com/jp/ja/catalog/products/70251599/

[&] 1000 books #11 - The Last of the Really Great Whangdoodles

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「安藤日記の千冊紹介」11冊目は、
『偉大なワンドゥードル最後の一匹』ジュリー・アンドリュース

メリーポピンズや、サウンドオブミュージックで知られるジュリー・アンドリュースの書いた子供向け空想小説。
いしたにさんがインタビューで取り上げていたのを見て思い出しました。

想像力を触発するためか、挿絵がいっさい無い本。
2008年に新訳で再販されました。
新訳の方は、ちょっと翻訳っぽさが残っているので、好みが分かれるかもしれません。
なんといっても初版本の方が、最後のセリフが小粋で、読後感が素晴らしい。

読んだ年代によって、登場人物の誰に自分を投射するのかが変わってくるので、
読んだ人それぞれで、とらえ方が異なる本かもしれません。
読む前と、読んだ後では、確実に世界観が変わります。

文字だけなんだけど、絵本みたいな本。


[&] Visual Web Analytics

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ビジュアルWeb解析  
UX流Web設計&分析でアクションにつなげる方法/清水誠さん

2000年ごろIAをやっていて、UI設計もやっていて、
限界を感じて、
UIはいくらがんばっても上手に作るだけで、それ以上は難しい、
ビジネスにコミットしているわけではない、
いいものを提案しても社内で進まないとか、
もどかしい想いをしたので、そこから試行錯誤しました。

自分が事業会社側にはいって、CMS導入とか、
楽天とか。前よりも手応えを感じましたが、
それでも UXというのは成果にコミットしづらい。
マーケティングの法はデータの活用が進んでいて、
同じことを UXでも、貢献度を数字で表現できるのではないか?
ユーザー視点でサービスを作っていくのもマーケティングでも活用できるのではないか?

私がやっているアナリティクスは、マーケというよりも、UX的アナリティクスです。

ビジュアルWeb解析の特徴。
UXアナリティクスとかとも言います。
特徴としては、ユーザーの視点で考える。
大事なことだけをざっくり分析
数字や文字よりもビジュアルを重視。
ユーザーにとってみれば細かい分析は要らない。
エクセルの大きなシートよりも、パッと見で見えるように、
そこからアクションにつなげていく。

サンクトガーデンという会社を手伝っています。
ビンで、冷蔵しなければいけない。知名度が低い。
オンラインもあるが、お店で飲んだ方が美味しい
物理的に足を運ぶと、週間づけができる。繋がりを維持したい。

バレンタイン、お歳暮、リンゴの季節など、季節性が高いので、
一年に一回ではなく、いつもつながっていたい、エンゲージしたい。
それを受けて、作ったのが、コンセプトダイアグラム

コンセプトダイアグラムは想いが入っています。
ビジネスとしてはこうなって欲しい。
その想いのマッピングです。地図ではありません。
こう動いて欲しいという矢印が大事になります。

二種類のペルソナに分けてあり、
飲んだ事が無い人、飲んだ事がある人に分けています。
人によっては長い期間をかけて、また飲んでみようという良い体験をして、
ビールのうんちくを語れるようになって、レベルアップしてもらう。
地ビールにハマって、レベルアップしてもらうのをビジネスゴールにする。

ネット上の資料請求とか、会員登録とかをゴールにしがちなのを、
流れで考えて、思い出してもらうなど、流れの方が自然でかつ視野が広がる。
短期的なゴールを考えてしまうと、広告で集めてきて、
いったん使っても、二度と飲まないとか。
視点を変えることをした。
登場人物とステップと最終ゴールを矢印でつなぎます。
誰にどうなって欲しいので、どういうマーケティング施策をするのか考えていく。

知ってしまうには、話題作り、ギフト用、特徴、歴史、ラインナップ、商品詳細
知ってもらうきっかけを増やす。
初めて飲むときに、どれが一番自分に合うのかチャートを作りました。
自分の好きな銘柄を見つけられるようなコンテンツを追加。
思い出すためのきっかけ、オクトーバーフェスト、定期試飲会、
広報ブログでマニアックな情報を発信しています。
泡立て方の解説とか、周りに語り出す。また新しい人が知ってくれる循環が回る。

いろんなコンテンツ施策の位置づけが明確になってくる。
流れを考えていくと、必要なコンテンツが明確になってくる。
これらは全部指標化できます。
軸が見えてきます。
プレゼント用ビールが必要だとなってくれば、
どちらの商品が買ってもらえるのか?
自分で買うのとギフトとして買うのと、どちらの割合が多いのか?評価軸が見えてくる。

結果的には、オンラインの売り上げが2倍に、来年には3倍に向けて。

コンセプトダイアログとは
サイトのコンセプト、つまりユーザーの意味
図・行動と運営者による取り組み
見ると気付く。ディスカッションが進む。
意思統一ができる、俯瞰できる。必要な施策を洗い出せる。

会員性のコミュニティサービスの場合、
仕事で解析ツールが難しくてわからない。成果を出したいというニーズ。
検索で調べる。サイトのコンテンツを読んでもらって、
何回か読んでもらって、会員になってもらって、イベントに集まってもらって、
人とつながってもらう方が良い場合もある。
それによって、その人がエンパワーされることをゴールと置きます。

モデルはビジネスによって色々です。
コンテンツを読むようなサイトの場合は、訪問、表示、読了、満足という流れ。

B2B の場合は、
選び方を理解し、必要なブランドを知り、機種を選んで、アクションする。
発注主がWebを使って、販売会社に問い合わせる場合もあれば、
大手の取り引き先の場合は、取り引きチャネルがある場合もある。
発注主が必要な部分を考えた上で資料請求する。
さまざまなコンタクト方法がある。

コンセプトとしては、既存の営業方法の方がボリュームが大きい。
Webでの問い合わせは件数が少ない、でも絞り込んでいるので、
理解して自覚した状態になっているので、ゴールが近い。
Web経由の問い合わせは対応が楽で、成約率も高い。
量から質にゴールを変更した。
大きな図を書くと、Webの役目が絞り込まれていく。

書いていくと、いろんなことが見えてくる。指標化。

話題作り
PR
SEO
イベント出店

どのようなステップを経てきたのか。
どれが効いたのか、理解した上で、判断をしたい。
効果の濃淡を観たい。
クリック率、コンバージョン率をみてしまいがちですが、
いろんなアクションからスコアリングして判定しています。
重み付けして、点数をつける。意思表示など。
経験値みたいなもの。
長い目で経験を可視化していく。

いろんな取り組みも、そういう視点で見ていくことができる。
ブログを見ている人と、見ていない人で、
流れがどれぐらい違うのか比較できるようになる。
単純な訪問数ではなく、理解できる。

3つの切り口で見る
1. 全体の流れ
図解したおおきな流れの現状や達成感の確認
数値の少ないところ、総合的にあたりがつけられる。
全体のバランスを確認することが重要。

2. きっかけ/要りグリ
集客の直接、間接効果を把握
オンライン購入とお店の地図を見た人の両方を。
飲んでみたくなったというのを指標にしている。
バナーの評価も同様。掲載開始の最初の7日間のクリック回数を見ている。

3. コンテンツの効果
コンテンツの場合は、沢山の状況が掛け合わされるので、難しいですが、
知ってもらいたいための特徴コンテンツを見た事がある人と、
見た事が無い人と、セグメントを切って分析する。
よりエンゲージしてくれるのに違いないということが数字に表される。
これで違いが出ない場合は、コンテンツが役割を成していないことがわかる。

特徴を伝えるコンテンツが大事だということがわかったので、
グローバルナビゲーションを二つ使って、コンテンツを追加。
直接リンクはっているわけではないのに、より商品を見てくれるようになった。
どのページから見られると、その後の動きに違いがでてくることが多いのか。
「ビールの特徴」コンテンツから見始めた人は、商品を見る確立が高く、購入者も多い。
ブログの位置づけは、レベルアップのためのマニアックな記事と、思い出してもらうためのブログ記事、

それを評価する時、記事タイトルと、その後の動きを確かめる。
ブログは購入を直接的に狙っているわけではない。
商品への到達。記事の中にさりげなくリンクを張っている。
書いた人は、記事の話題、改善につながっていく。

Web人材募集の人は、回遊につながっている。
数字で見れるとブログを書いている方も楽しい。

Web やコンテンツの目的を明確にし
目的に応じて評価すること

記事を見て、下までスクロールしたらとか。
マウスポインタが 3秒以上載せていたらとか、
メルマガ経由で訪問したらとか、
JavaScript やクッキーで工夫すると、気持ちが見えてくるので、
コンバージョンとして数値化される。

狙いどおりになったのかを数字で評価できる。

■ビジュアルWeb解析とは
顧客をビジュアライズ:ゴールをステップに分解
施策をビジュアライズ:施策をマッピング
効果をビジュアライズ:効果を見える化する

レポートの作り方も、パッと見でわかるように工夫します。

ワークショップをやっています。
1. ゴールを決めます。 モノを買うだけでなく、使う、使ってどうなりたいのか?まで考える
企業視点ではなく、顧客視点で。
「シェア拡大」とかではなく「いつも使いたい」とか

2. ゴールまでのステップを決める
ユーザーを主語とした動詞で表す。
記事を読む。会員になるとか。
消費者行動モデルも参考に
違いを知り→買う方法を調べ→お店にいって→食べる
納得する→飲んでみる→思い出す→又飲む→レベルアップ

3. 流れをパターン化する。
分岐したり、入り口をわけたり
軸を作ると効果的です。縦軸、横軸。
高めて導く、モノを買うとかは、だんだん納得して最後に買うパターンも。
お試しでまずは購入して、続けるうちにだんだんハマっていくパターンと。
大きくわけて2つになる。

●制作会社の例
発注者
ゴールとしては、単発の依頼ではなく、もっと広い、戦略的な相談をされて、大きな仕事をしたい。
発注者からくる問い合わせをわけて、作業依頼と、
戦略的な相談と二つにわけて、その割合を見ていく。
その依頼を受けてコンペで勝って、プロジェクトを成功させる。

件数と割合を表現し、数字をぱっと見で全体像で見えるように。

●B2Cの場合。車や携帯電話メーカー
乗り換えるまでにいかに維持し、活用レベルを上げていくか?
単純に2年間維持するだけでなく、上手に活用してもらえないと、
別のものに変更してしまうので、活用向けのコンテンツを提示していくのを設計する。

図がどうなるのかはビジネス次第です。
同じ業界でも会社によっても変わります。
サイトの位置づけを明確にして、改善していきます。
一見、Web解析っぽいのですが、ユーザー視点でいかに Web そのものを評価していくのか、
ビジネスそのものもユーザー視点を入れていく。
モデルがユーザー視点になっていけば。

ワークショップやるだけでも視点が変わる人も多い。
UX で声高に言うよりも、図を書くだけで、ユーザー視点がジワジワ広がっていう。
UX のことを別の言葉でやっていくだけ。
実際、いくつかの制作会社と、一緒にやっていて、
もっとバリューをだしていきたい。
アドバイスしたり、社内もお客様側も講評で、
マーケティングとは?サービスが変わっていったり、手応えがあるので、
やってみる価値はあるのではないかと。

[&] 1000 books #12 - Winkreative Design Stories

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「安藤日記の千冊紹介」12冊目は『Winkreative Design Stories』
タイラー・ブリュレが率いる Winkreative のデザインストーリー本。
絶妙なレイアウトで虜になる雑誌 Wallpaper* に続き、渋い Monocle もヒットさせ、
「今時、紙の雑誌?」と後ろ指さされつつも、大成功躍進中。
編集長といいつつも、基本は記者であり編集者。何かを伝えることを熟知しているのだと思う。

そんなブリュレ氏が CEO を務めるのがブランド構築、出版、デジタルデザイン、
パッケージデザイン、広告などを手がける Winkreative.
"crafted"と呼ばれる昔ならではのスタイルを踏襲する、世界各国を又にかけるエージェンシー。

そんな Winkreative が、数々のクライアント仕事を、どのようなマテリアルを用意し、
どのようなブランディングをしていったのか、百社百様の仕事履歴を見ることができる本。
企画に困った時にインスピレーションの源になるような、とてもカラフルな本です。


[&] 1000 books #13 - TECHTILE

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「安藤日記の千冊紹介」13冊目は『触感をつくる――《テクタイル》という考え方』

触覚というのは、五感の中で割合は少ないながらも、とても大切で敏感な感覚。
単に触覚といっても、手や指の肌から感じられる情報はとても多い。
形状、温度、質感、特性、硬度、これらの全部が触覚に依存する。
もし触覚が無くなったとしたら、人はモノに触っても自分自身を感じ取ることができなくなる。

触覚に関する情報は少なくて、この本とあと数冊くらい。
最近は超音波アレイを使った研究も進んでいるようなので、期待される分野だと思う。

●Rendering Volumetric Haptic Shapes in Mid-air Using Ultrasound
●HORN:The Hapt-Optic Reconstruction
●Traxion
●MagicPot
●REVEL
●AIREAL
●Botanicus Interacticus




[&] 1000 books #14 - Louder Than Words: An Introduction to Nonverbal Communication

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「安藤日記の千冊紹介」14冊目は『非言語(ノンバーバル)コミュニケーション』マジョリー・F・ヴァーガス

言葉以外のコミュニケーション要素として「9つの非言語メディア」
人体・動作・目・周辺言語・沈黙・身体接触・対人的空間・時間・色彩
が説明されている。一般的に言うボディランゲージとして理解することもできる。
電話やビデオ通話で、情報が欠落してしまい、コミュニケーションしづらいのもこれが理由。
言葉によるコミュニケーションは、コミュニケーション全体の 35% にしか及ばないとのこと。
言葉で噓をついても、その立ち振る舞いで、噓がバレてしまうことからもわかる。

1987年(原書は1986年)のこの本は、人と人との非言語(ノンバーバル)コミュニケーションが主体だが、
実は、デジタルデバイスとそれを使う人のコミュニケーションもこのノンバーバル的な要素があてはまる。
例えば、Apple 製品で、パスワードの入力を間違えたら、ブルブル震えて間違いを示唆するのも、
こういうノンバーバルな考え方から生まれたものだと思う(真意はわからないですが)。
ノンバーバルな「時間」一つとっても、タイミング、間、早め、遅め、朝と昼と夜、過去と未来、
あらゆる要素が、コミュニケーションの質に影響を与える。
文字や言語だけでは伝えきらない要素を、シンプルにそして強力に伝えなければいけない、
デジタルデバイスの時代にこそ、必要なノンバーバルという考え方。
ノンバーバル関連、他にもいろいろ本がありますが、最初の一冊としてもオススメ。
ちょっと文体が古く感じてしまうのは否めませんが。


[&] 1000 books #15 - Helvetica Forever: Story of a Typeface

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「安藤日記の千冊紹介」15冊目は『Helvetica forever ヘルベチカ・フォーエバー タイプフェイスをこえて』

2009年に出版された Lars Mueller 本の翻訳です。
1957年に Max Miedinger と Eduard Hoffmann が作り上げて以来、
スイスデザインを表現するシンプルでありながら力強いフォント。
「ヘルベチカ」とは、ラテン語で「スイスの」という意味。

この本では印刷物に限らず、ロゴやポスターなど、様々なところに使われている、
生きた Helvetica の使い方を示した本。
本の中に印刷された本があって、読んでいて不思議な気分になります。
Helvetica をロゴに使っているのは BMW, ルフトハンザ、インテル、トヨタ、など多数。
変形した派生フォントのロゴも合わせると数限りないくらい。

40 EXCELLENT LOGOS CREATED WITH HELVETICA
http://www.webdesignerdepot.com/2009/03/40-excellent-logos-created-with-helvetica/

改訂版となる Neue Helvetica シリーズや、ビットマップ用に加工された Geneva や、
Windows 用のライセンス回避?のための Arial や、代替フォントの Swiss721 とか。

iOS にも Helveticaシリーズ、Helvetica Neue シリーズが入っている一方、
Windows Phone は Segoe UI, Android は Roboto と独自フォント。
Helvetica は活字による活版印刷で、インクの滲みなどを考慮したであろうフォントデザインだから、
デジタルの今となってはもっと最適なフォントがありそうだけど、まだまだ現役。

そういえば Helvetica の映画もありました。



[&] 1000 books #16 - ALICE'S ADVENTURES in WONDERLAND with artwork by YAYOI KUSAMA

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「安藤日記の千冊紹介」16冊目は『ALICE'S ADVENTURES in WONDERLAND with artwork by YAYOI KUSAMA』

不思議の国のアリスの本なのですが、全ページ草間彌生の水玉三昧。
それこそ不思議な世界に引き込まれます。
見終わると、世界が全部水玉にみえてくるくらい。
何ににも似ていない色使いも素晴らしいです。
クロス張りの表紙も本棚映えします。本棚に置いてないけど。

紹介ビデオも素敵な編集です。



[&] Best entry of 2014

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今年1年を振り返る的なことを。
今年は「ユーザー(利用者)」よりも「ピープル(人)」が重要視された年であり、
来年はさらに強くその傾向が出てくると考えています。

2014年に書いたブログの中から、人気の高かった記事10選(順不同)

●メディアアート系の作品を展示する際の注意事項集:展示のUX
http://www.andoh.org/2014/03/ux-of-exhibition.html

●職場の人間科学(People Analytics : Ben Waber)
http://www.andoh.org/2014/06/people-analytics-ben-waber.html

●2014年に入ってから{Google/Apple/Microsoft/Facebook/Yahoo!/Oracle/Twitter}に買収された企業リスト
http://www.andoh.org/2014/05/list-of-mergers-and-acquisitions-by-x.html
→あわせて 2014年後半はこちらを参照(ただし10月分まで、Google は 11月12月にも数社買収)
http://www.andoh.org/2014/10/list-of-mergers-and-acquisitions-by-x2.html

●Android マテリアルデザイン対応のためのチェックリスト
http://www.andoh.org/2014/10/material-design-on-android-checklist.html

●ZEP NIGHT「利他的UX ”がつくる未来 ~これからのUXDとは?~」千葉工大の安藤昌也先生の講演
http://www.andoh.org/2014/09/zep-night-masaya-ando.html

●Pinterest Design Night Tokyo (Fireside Chat) ピンタレストのデザインイベント
http://www.andoh.org/2014/08/pinterest-design-night-tokyo-fireside.html

●SIGGRAPH 2014 (Papers Fast Forward) day1 : CGの学会SIGGRAPHの論文紹介
http://www.andoh.org/2014/08/siggraph-2014-papers-fast-forward-day1.html
→あわせて SIGGRAPH ASIA 2014 の論文はこちらを参照
http://www.andoh.org/2014/12/siggraph-asia-2014-papers.html

●Android Wear のデザイン原則
http://www.andoh.org/2014/03/design-principles-of-android-wear.html

●Super Flying Tokyo 2014 * Aaron Koblin : 他にも Super Flying Tokyo のセッションは全部記録しました。
http://www.andoh.org/2014/02/super-flying-tokyo-2014-aaron-koblin.html

●Eliot Bergman / Infographics Design
http://www.andoh.org/2014/01/eliot-bergman-infographics-design.html

[&] 1000 books #17 - HOLO Magazine

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「安藤日記の千冊紹介」17冊目は『HOLO Magazine』
僕も Kickstarter で支援したメディアアートの雑誌です。
$35,000 の予定で開始して、倍の $71,494 を集めました。

メディアアートや、それ系の広告プロジェクトの紹介サイトである
CreativeApplications.Net の企画。約200ページのボリュームです。
取材に基づいた、深い記事が読めるのが良いところ。
一般的に、アート作品の完成版の展示や、映像を見ることは多いが、
実際はそれまでにいろいろな失敗や検討、調査、試作をした上でやっと完成しているもの。
その軌跡や考え方を知ることで、作品群がどうやってそのクオリティを出せるのかがわかってくる。

https://www.kickstarter.com/projects/holo/holo-magazine

http://holo-magazine.com/

残念ながら、日本の書店で置いているところはないけれど、
オンラインで購入できます。$35+送料。
こういう、本当に読みたい人が、ライターや編集者、出版社を支援して本や雑誌を出すということが、容易になってきたともいえる。こういう本や雑誌がもっともっと増えてくるといいな。

HOLO Magazine – Kickstarter campaign video from CreativeApplications.Net on Vimeo.



[&] Happy New Year 2015 !

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Happy New Year 2015 !

あけましておめでとうございます。
今年も素敵な年になりますように。
皆にとって素晴らしい一年でありますように!

[&] 1000 books #18 - Time Covers History

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「安藤日記の千冊紹介」18冊目は『Time Covers History: 80 Years of Covers』

雑誌 TIME の表紙ばかり1923年の創刊から2003年まで掲載した本。
その当時、活躍中の俳優や、世相や事件が見えてくる。
そのほとんどが人の顔。

その年でもっとも活躍した人「パーソン・オブ・ザ・イヤー」が表紙になるが、
必ずしも人間とは限らない。ポケモンが表紙だったこともある。
2014年の Person of the Year は「Ebola fighters」エボラ出血熱と戦う医師や看護師らが表紙でした。
さて、2015年はどんな年になるのでしょう。

過去の表紙は下記で検索できます。
http://content.time.com/time/coversearch/

[&] 1000 books #19 - ARZACH

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「安藤日記の千冊紹介」19冊目は『ARZACH』MOEBIUS
ドイツ語版、フランス語版やDVDも出ています。
一時絶版になっていなものの復刻版。

セリフがほとんどなくて(ドイツ語読めないけど)壮大な絵でストーリーが描かれている。
バンド・デシネ、グラフィックノベルと言われる種類。
一コマ一コマに壮大な時間が詰め込まれているような気がする本。




[&] 1000 books #20 - LIGHT - REACHING FOR THE MOON

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「安藤日記の千冊紹介」20冊目は『LIGHT - REACHING FOR THE MOON』INGO MAURER


2006年頃、つくば美術館か、オペラシティーギャラリーでインゴ・マウラー展が開催された時に購入した本だと思う。
光の魔術師とも呼ばれ、翼のついた電球 Lucellino や、電球の中に電球の入った Blub で知られる。
この情緒豊かな発想はどこからやってくるのだろう?常に光のことを考えているのだろうか?




https://www.operacity.jp/ag/exh74/

[&] 1000 books #21 - Helvetica and the New York City Subway System

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「安藤日記の千冊紹介」21冊目は『Helvetica and the New York City Subway System』Paul Shaw

ニューヨークの地下鉄に使われている Helvetica に着目し、
実際に Helvetica が存分に使われてるところや、Helvetica に行き着くまでに使われていた文字などをとりあげた本。
Akzidenz Grotesk のこととか、日本の地下鉄の英文字表記にも通じるところがあり。

僕が持っているのは、一番最初に500冊だけ刷られた
Helvetica and the New York City Subway System (Limited Edition)
という限定版。その後人気が出たため、表紙の変わった再販版が出ています。


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